米国製「R&W Rope」社の最高品質パラコードを徹底解剖!【オールナイロン製 550パラコード】

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KINRYUブログでは、今までも「パラコード」について度々紹介してきました。たとえばパラコードの成り立ちから、利用方法、さらにはパラコードクラフトのご紹介も。とてもご好評いただけており嬉しい限りです。今回はそんな中でも、もう一歩踏み込んだパラコードの世界に触れていただこうと思っています。

KINRYUオンラインストアでも新たに取り扱うことになった「パラコード」についてのご紹介です。ひとえに「パラコード」といっても、大まかなスペックが同じでも、メーカーが違えばディテールが異なります。米軍の規格に準じて製造されている最も有名な「550 Paracord」と呼ばれるモノについても一般的に流通するものにおいては特に違いがあるのですが、本日はそんな中でも頭一つ抜けた上質な「R&W Rope」社製の「550パラコード」をご覧に入れましょう。

【パラコードとは】
パラコードは第二次世界大戦時にパラシュートの懸垂ラインとして開発されました。軍用のパラコードはMIL-C-5040という企画に基づいて製造されており、550パラコードと呼ばれるタイプⅢに関しては7本の撚ったストランドコア(芯材)をもち、およそ250kgの引っ張り強度を持ったコードとなっています。このように元々パラシュート用のコードでしたが、汎用性の高さからハーネスへの装備の取り付けやカモフラージュネットの固定、さらには火起こし具のストリングとしてなど様々な用途で利用されており、現在でも多くの軍隊が採用しています。

R&W Rope社製のパラコードを探る。

◆ R&W Rope社とは?

R&W Rope社は、米国のロープ販売業者です。米軍への納入を請け負う業者として知られています。

マサチューセッツ州のニューベッドフォードに本拠地を構える「R&W Rope」。専門的なリギング(船におけるロープなど装備のこと)やスプライシング(ロープ加工)など、単にロープを製造販売するだけでなく、ロープにまつわるシステムを含めた総合的でプロフェッショナルなサービスを担うメーカーです。聞いた話だと、かの有名な「パイレーツ・オブ・カリビアン」の撮影協力もしていたのだとか。ロープ製造においても、船・ボート用のロープのみならずクライミング用やハンティング用、工業用など多岐にわたるアイテムを手掛けており、今回ご紹介する「550 パラコード」もあらゆるジャンルのロープ作りノウハウが詰まった最高品質のアイテムとなっています。

1.かつての捕鯨をたたえる彫像「The Whaleman」 2.小説「白鯨」にも登場する「捕鯨者の礼拝堂 – the Seamen’s Bethel」 3.ニューベッドフォード捕鯨博物館

これは余談なのですが、「R&W Rope」が居を構えるニューベッドフォードは、かつて捕鯨が盛んな土地として知られており「捕鯨の市」とまで呼ばれていたのだとか。モビー・ディックで聞き馴染みのあるハーマン・メルヴィル著「白鯨」の舞台としても有名。幕末~明治にかけて活躍した「ジョン万次郎」ゆかりの地とも知られており、少なからず日本とのつながりを感じますね。(ジョン万次郎は漂流したのちニューベッドフォードを母港とする捕鯨船に救助されています。)

◆ R&W Rope社製パラコードの特徴とは?

オールナイロン製。R&W社550パラコードの特徴を挙げるのならば、これに限ります。(※一部モデルを除く)一般流通しているパラコードの多くは、芯材はナイロンでも外皮(シース)はポリエステルやポリプロピレン素材を採用しており、オールナイロン製のパラコードは意外と出会うことがありません。もちろん、どれが良いと一概に言えるわけではありませんが、オールナイロン製であるがゆえに引張強度はもちろん耐摩擦性にも大変優れており、アウトドアなどでのより本格的な利用にも耐えるコードとなっています。包み隠さず申し上げるのならば、どうしても少しコストが高いです。が、それを補って余りある性能や魅力を持っている高品質パラコードです。そういえば、米軍にて使用される軍用パラコードはオールナイロン製であることが多いのだとか。

さらにナイロンは肌触りが良いという特徴も持っています。このR&W Rope製のパラコードもしっとり柔らかく感じます。またナイロンはポリエステルと比べると染色しやすいため、深みのあるカラーとなっているのも魅力の一つ。

これは個人的な感想なのですが、芯材を抜いてシースだけで比べるとナイロンの良さがわかりやすいです。すごく肌触りよくナイロン製である特徴がはっきり認識できるので、興味がおありでしたら試してみてください。

取扱いカラー・モデル紹介!!

それでは、このたびKINRYUオンラインストアに入荷したカラーをご案内いたします。KINRYUらしいセレクトになっていますが、リフレクターや蓄光など新たなタイプの取扱いにも挑戦していますので、ぜひ。

※ 撮影状況やお使いのパソコン環境により、実際のカラーと異なって見える場合がございます。

■ 550 Paracord

パラコードの定番であるグリーン系統。王道である「OLIVE DRAB(オリーブドラブ)」もマストですが、深みのある「RANGER GREEN(レンジャーグリーン)」も目新しい感じがありオススメ。「FOLIAGE GREEN(フォリッジグリーン)」はクラフトにも使いやすく、個人的によく利用する色です。

TAN系も豊富に取り揃えています!通常のTANに加えて、米軍にてデザートカラー装備系に用いられる「TAN 380」や、最新のOCP迷彩装備のインナー色などで採用されている「TAN499」も。どれにしようか迷ってしまいそうですが、それぞれの味わいを楽しんでいただける良いかと。ちなみに、「TAN380」や「TAN499」などの米軍で採用されるカラーは米政府が定める色見本「AMS-STD-595」の中から指定されているそうです。

スタンダードなBLACKやNAVY。さらに斑点が特徴の「METALIC(メタリック)」と「MULTI CAMO(マルチカモ)」(←誤表記ではないです。)も用意してみました!これだけあれば、きっとお気に入りのカラーが見つかるはずです。

550 Paracord – R&W Rope をオンラインストアでみる

■ 550 Paracord Reflector Fleck

そしてリフレクタータイプもご用意いたしました。反射材が斑点状に織り込まれています。間違いなく使えるブラックカラーと、アウトドアレジャーでも利用したODカラーがあります。夜間の視認性確保の補助として、あるいはアウトドアレジャーでは、コードへの引っ掛かり防止対策としても利用できそうです。

550 Paracord Reflector Fleck- R&W Rope をオンラインストアでみる

■ Paracord Paraglow GID

ただの白色コードではありません。蓄光タイプです!太陽光などの元で紫外線を吸収し、暗闇でぼんやり発光します。蓄光アイテムは個人的にも大好物なので入荷してくれて嬉しいばかりです。ジッパープルなどにして利用しても良さそうです。(※このモデルはポリプロピレン製の外皮(シース)となっています。)

Paracord Paraglow GID – R&W Rope をオンラインストアでみる

店長ミヤタの勝手にパラコードクラフト

最後におまけとして、少しパラコードクラフトしてみた様子をご紹介します。

「質感を生かすクラフトアイテム」編

味わい深いカラーも魅力なR&W Rope社製パラコード。その色味を活かして2トーンでブレスレットを作成してみました。しっとりとした質感も相成って、とても良い雰囲気のアイテムが完成したと思います。ごわつくことが無い柔軟性のあるコードなので、主観ですがとても編みやすく感じました。テンションもかけやすいので、均等に編めているような気がします。

「蓄光とリフレクターに挑戦編」編

蓄光タイプのコードも利用してみました。暗がりで発光するという特性を鑑みて、ジッパープル、バッテリーケースのストラップ、フラッシュライトのハンドルを作成。これで、急な暗闇にも対応できるはず? 個人的な感想ですが末端を熱で処理するとき、ゆっくりと炙ってあげると透明に溶けてくれるので、処理跡が目立たずキレイに仕上がりました。(逆に高熱で焦がしてしまうと目立ちます。。。)

もちろんリフレクターにも挑戦。シンプルにジッパープルとして利用するだけで格好良いです。実は、夜間の散歩時に役立つかと思い犬の首輪も作成していたのですが、ちょっと時間がなく未完成。いつか紹介できたら良いなと思っていますが、そんな感じでリフレクターコードは日常生活の中でも利用価値が高そうだと思いました。

ラストは単色のパラコードとリフレクタータイプを組み合わせてみました。反射材がちょくちょくチラ見えする感じが格好良いです。

パラコードは、その実用性の高さが大きな魅力なのでキャンプやブッシュクラフトなどのアウトドアレジャーでも、ガンガン活用していきたいのですが、もちろん今回のようにDIYして遊ぶのも◎。ラインナップにR&W Ropeが増えたことで楽しみも倍増です。

最後に

いかがでしたでしょうか。アウトドアブームや、巣ごもり需要によって昨今右肩上がりに知名度を上げている「パラコード」ですが、メーカーが違うだけで特徴も違うのは面白いですね。先に述べたように「R&W Rope」社の550パラコードはトップクラスの品質を備えたアイテムです。パラコードをよりハードに、より本格的に使用したい方、ナイロンの質感を利用してパラコードクラフトを楽しみたい方などなど、ワンランク上のパラコードライフを楽しみたい皆様、ぜひお試しください!!

お知らせ

KINRYUブログは、何事もなければ毎週金曜日欠かさず更新していますが、来週10月22日(金)はお休みさせていただきます。次回更新は10月29日(金)です!まだ内容は決まっていませんが、楽しめる記事になるようにがんばりますので、楽しみにして頂けたら嬉しいです。