「オイルマッチ」をマテリアルで愉しむ【チタン】【ウルテム】
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皆様は「オイルマッチ」をご存知でしょうか。マッチでもなくオイルライターでもないモノですが、昔からある着火器具の1つです。もしかしたら懐かしいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。僕もその一人。そんなオイルマッチがマテリアル(素材)だけで、これほどまでにワクワクするアイテムになるとは! 米国のギアブランド「Maratac / Countycomm」より、なんとチタンまたはウルテム素材で作られたオイルマッチがリリースされました! 嬉しくなって早速ブログにしてみましたので、少しでも気になってしまったならば、ぜひご覧ください。
Flame Vault Match / Maratac
オイルマッチは芯棒と側面のフリントを強くこすり合わせることで火花が発生。この火花がオイルの染み込んだウィックに着火するという仕組みの道具です。繰り返し使えるため「永久マッチ」なんて呼ばれることも。
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・素材が醸し出す雰囲気が秀逸!
Maratac(Countycomm)が手掛けるオイルマッチの最大のポイントはマテリアル(素材)。チタンはもちろんですが、高強度プラスチック材であるウルテムも昨今のEDCツールにおいて注目度の高い素材となっています。そもそも、チタンやウルテムでできたオイルライターなんてものは、そうそうお目に掛かれないです。どちらも上品で雰囲気のある大人のツールといった感じです。
軽量ながら比重強度に優れているチタニウム。さらに耐食性(とても錆びにくい)に優れている点も大きな特徴となっており、それらの特性から昨今はアウトドアギアにおいても、大変人気のある金属です。
ポリエーテルイミド系樹脂の一種で米国ジェネラルエレクトリック社が開発したハイテク素材です。強度や耐熱・難燃性に優れているため、医療用補助器具や眼鏡、さらには航空機部品などに用いられています。雰囲気のある琥珀色も魅力的。
ちなみに、底面にはブランドロゴと製造毎のシリアルナンバーの刻印つき。
本体ケース以外の金属パーツ(芯棒のキャップと底面)は、もれなくチタン製です。
・オイルマッチの使い方
前述の通りオイルマッチはオイルを染み込ませた芯棒のストライカーとケース側面のフリントを擦り合わせることで着火する仕組み。動作だけみていると、まさしくマッチのような着火方法ですね。
新品を使用する前に、メタルマッチと同様にフリント部分表面の塗装を紙やすりなどで削って置いてあげると、火花が出やすく使いやすいみたいです。正直わざわざ紙やすりを使わなくとも、何度かストライカーで擦ってあげると塗装は剥がれますが、着火しづらいと感じたら試してみて下さい。
・オイルライター用の燃料をご使用ください
市販のライター用オイルを注入。オイルは芯棒のスペース分も考えて入れすぎないようにご注意下さい。
・こんなときにも便利かも!オイルマッチのメリットとデメリット
たとえば焚き付けへの着火や、オイルランタンへの着火など。一般的なライターと比べるとマッチ同様にリーチがあるので、オイルマッチのほうが着火し易いと感じる場面も。ちなみに、デメリットは両手が塞がることと、慣れるまでは着火に手間取る可能性があることでしょうか。
・持ち運びに◎なコンパクトサイズ
嵩張らないコンパクトなサイズ感も良いですね。マッチ箱ほどの大きさです。キーリング用の穴も設けてありますので、キーホルダー感覚で持ち運ぶのもありです。キャップをしっかり締めていれば防水性も高いので、悪天候を気にする必要もなさそうです。
・リペアパーツも充実!
永久マッチと呼ばれることのあるオイルマッチですが、当然のことながらフリント部分や芯は消耗するので永久に使えるわけではありません。しかし、この「Flame Vault Match / Maratac」は、ご覧の通りリペアパーツが充実しており、長くご愛用いただけるアイテムです。嬉しいですね。
気になる芯のリペアですが、芯棒のストライカー部分を引き抜くと芯を取り外すことができます。芯の先が消耗して火の付きが悪いときも、芯を少し引き出してあげると改善します。※ストライカーはキャップ部分ではなく筒部分をもって引き抜くのが吉です。
【 ご注意下さい! 】
もしオイル注入時や着火しようとしている時にオイルが漏れてしまったら、表面をしっかり拭き取って揮発させてから使用してください。表面にオイルが付いた状態だと着火時に引火する危険性があります。また、着火写真からもわかるように、それなりの火力です。取り扱いには十分にご注意くださいますようお願いいたします。
※ 必ずオイルライター用の燃料をご使用下さい。
※ 周囲に着火物以外の可燃物が無い場所でお使いください。
※ 芯棒の着火部分を下に向けて使用しないでください。
使用していての所感ですが、意外に風にも強く頼もしい火種になります。ただし、芯棒を下に向けて使用すると当然危険ですし、強い風に煽られるようなシチュエーションだと火が揺られて、持っている手が熱くなってしまうこともあるのでご注意を。
慣れてくると楽しくなって、何度も動作を繰り返してしまいます。しかし、れっきとした着火具ですので、どうぞお気をつけてご使用ください。調子に乗っていると僕のように火傷することになります。
おまけ – マテリアルを揃えて自分流のEDCを楽しもう
KINRYUブログでは兼ねてよりマテリアルで揃えて楽しむEDCツールをオススメ・発信しています。今回もチタンとウルテムという二つの素材で楽しむことができそうです。せっかくなので、両素材のアイテムを並べてみましたので、ぜひご覧ください。
EDCとは「Everyday carry」の略称。「毎日持ち歩くグッズ」を指すキーワードなのですが、そんなに難しく考える必要はなくザックリとした概念のようなもと思っていただければ大丈夫。毎日持ち歩くアイテムをミニマムに、そしてシンプルにまとめてしまうというのが、基本的なコンセプトです。お好みで必要なものを選択し携行品を構成してみましょう。
TITANIUM – チタニウム
【参考アイテム】
・PDW / Ti-NATO Strap
・PDW / Expedition Watch Band Compass Kit 2.0
・Wesn Goods / THE MT
・Maratac / Abrams Unibody Whistle
・Maratac / Piccolo Titanium Capsule
・Maratac / Slim Pick Titanium Capsule
・Maratac / AAA Flashlight
ULTEM – ウルテム
【参考アイテム】
・Ultem Slide Box – Topo / Maratac
・Ultem Quad Pass Capsule XL / Maratac
・Abrams Unibody Whistle / Maratac
・Pen-Go / Maratac
・Ultem Quad Pass Pico Pull Capsule – Small / Maratac
素材特有の雰囲気を楽しむことができ、かつ実用性のある着火具として利用可能な「オイルライター」のご紹介でした。ロマンさえ感じさせるユニークな逸品ですね。EDCのコレクションとして、あるいはキャンプなどのアウトドアレジャーにおける着火具のバリエーションとして、ぜひ手に入れてくださいね!